バングラデシュ アットホームダッカエアポート2
バングラデシュ アットホームダッカエアポート2 10月14日
そんな中、私の頭には、先ほど空港で有った一つの出来事が蘇って来た。
状況がさっぱり把握出来ないまま、お客さまに不安感を与えてはならぬとわが社の社長は
大金200tkを払ってロビー内でお客さまをお迎えした訳だが、私と通訳青年ははるかに
離れた鉄格子の外でやきもきしながら社長とお客様の姿を待たざる負えなかった。
回りを見ていると人々は柵の外で押した押さぬで口論する者
心配顔で不安げな様子の女性疲れきってその場すへたり込む親子連れ等
で若干緊張の気を帯びていた。
当然わが通訳A君もあっちうろうろこっちうろうろと落ち着かない状態で待っている
でもそんなピリッとした緊張の中で、かのA君がにやにやしながら私に近づいて来て
小山さん見てください。お父さんが出てくるののを待っているこの少年の顔
本当に幸せそうですね~~ たぶんお父さんは出稼ぎに外国に行っていて、何年ぶりかにバングラに帰ってくるんでしょうねえ~
と私が理解できる程度の片言英語でささやき掛けてきた。
それまでお客さまの動向が掴めずにかなり緊張していた私も思わず
彼が言っている少年をしげしげと見てしまった。母親の手に繋がれて何回も母親に
ねえまだ? ねえまだ?と言っている。(様に見えた)
お母さんの背中にはまだ生まれたばかりの赤ん坊がすやすやと気持ちよさそうに
寝入っていた。
そんな情景をみていると一瞬で有るがそれまでイライラしていた私達の
気持ちがどこかへ消えていってしまっていた。
日本では親子断絶、虐待等のニュースがほぼ毎日の如く報道される中
そんな社会とは又別の意味でかなりゆがんだ成長と厳しい現実を抱えた
このバングラデシュでこの少年の笑顔やお父さんを待ち受ける優しい眼差し、嬉々とした様子には、本当に心を洗われる思いがした。
と同時に、緊張せざる負えないこんな時でさえ、ふとした親子の微笑ましい場面を
見つける事が出来たこのA君のやさしさにも感心してしまった。
おそらく私一人で待っていたとしたら、目の前のいらいら状況にこの親子達の
何気ない仕草に気がつく事が出来なかったのではないだろうか….と思っている
㈱わんピース プロダクトマネージャー 小山
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