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バングラデシュ リメンバーオールドデー

2012年1月22日

バングラデシュ  リメンバーオールドデー 古き良き時代の再来

2012年1月22日

バングラデシュで出向生活を初めて早半年を過ぎようとしている。

この間、ダッカ中心部のグルシャンと言う高級住宅街に有るホテルから、ダッカでも下街の

ミルプールと言う街のマンションへ引越し、更にそこから車で約1時間ほど離れたダッカ市南部の街への引越しを経験した。

ダッカの南に位置し、バングラデシュでも有名な仏教寺院の有るこの街に移って約1ヶ月を迎えようとしているが、マンションから近所のデニム協力工場への道すがら、ふとしたはずみに、日本でもかつて経験をしたような不思議な感覚に襲われる事が有る。

それは、かつて古き良き時代の日本の庶民の生活を彷彿とさせるような光景だった。


例えば、街に数台しかないテレビを見るために協力工場の隣にある

茶店では連日多くの人だかりが出来ていて、地域のおじさんやお兄ちゃんや子供たちが一緒に店奥のテレビに釘付けになっている風景や、軒先に出した長椅子(実家九州ではバンコと言っていた)に腰掛けてお茶でも飲んでいると半袖白シャツに黒の半ズボンを着た小学生達がきゃあきゃあ騒ぎながら歩き去っていく光景とか….

又舗装されていないがたがた道路の土埃や水たまりなどなど………

そのがたがたの土埃の中でコマ遊びに熱中している子供たち、自転車の修理用タイヤ一輪を棒でつつきながら

少しでも長く進もうと懸命に走り去る子供たち

そのどれもが曾て私たち日本人が体験した懐かしい場面だった。


なかでも極めつけはダッカの街のいたるところで見かける駄菓子屋である。

現代の日本では、スーパーやコンビニエンスに駆逐されて駄菓子屋なるものを

見る事も出来ないし買い物する機会も無いが、ここバングラデシュダッカでは

街のいたるところに無数に存在し市民の生活を支えている。

店のおじさんやお兄さんはいたって気安く、とても親切に接してくれる。

この駄菓子屋の人々と挨拶をかけ合ったり、買い物ついでに冗談を言い合ったりしながら

交流を深めていく情景はまさに昭和時代の日本にも存在したものではないだろうか?

 

バングラデシュの急速な発展もひたひたと私の住んでいる街にも押し寄せて来ており

いたるところで開発が進んでいるが、現在の日本の様にこんな駄菓子屋を中心とした、人情味豊かな生活が無くなって、よそよそしい形式的な関係だけに成ってしまうかと

思うと、少し寂しい気がする。

日本でのコンビニやバーガーショップでのマニュアル通りの挨拶や応答は丁寧では有るが

その店員さんの温かみは伝わってこない。

それに比べ、薄汚い店ですべての物が乱雑に置かれている店だが

以前住んでいたミルプールと言う街でマンション近くの駄菓子屋の兄ちゃんの威勢の良い

掛け声と気安く手を振って迎えてくれる暖かさは、なんとも言えず気持ちを和ませてくれたものだ。

私と当社わんピースの社長は、この彼の容貌から、彼を見かけるたびに

両津勘吉と呼ばせてもらった。

 

㈱わんピース  プロダクトマネージャー 小山

 

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