バングラデシュの魔法の薬
2011年5月12日
海外でビジネスをしていると食あたりや水あたりがどうしても気になります。
こればかりはどうしても避けては通れず、なってしまっても仕方がありません。
特に水あたりには細心の注意が必要ですので、外国人のみならず、バングラデシュの中流層以上もミネラルウォーターを飲んでいます。
では、現地の人はお腹を下さないのでしょうか。
もともと、育った環境より、バングラデシュ人には日本人よりも免疫が出来ているということもあります。
しかし、その昔、コレラのような激しい下痢で苦しみ、多くの人が脱水症状が原因で亡くなっています。
そこで多くのバングラデシュ人を救ったのが経口補水療法(ORT)です。
経口補水療法(ORT)とは一定量の食塩と砂糖、または経口補水塩(ORS)を水に溶いたもので、人間の体内にある水分にもっとも近い水分で、コレラのような激しい下痢に見舞われた際に起きる危険な状態の脱水症状を抑止する効果があります。
この療法の有効性を証明し、広く普及させたのがバングラデシュです。
1971年の独立戦争の頃にコレラがバングラデシュ国内で大流行し、手が回らず、苦肉の策で生理用食塩水をコレラ患者に飲ませたところ、コレラが原因による死亡率が大幅に低下したので、理由である。
バングラデシュのNGOが30年ほどかけて貧しい農村やスラムなどにこの療法を繰り返し伝え、この療法が手軽に作れるようORS生産がユニセフなどの支援で大量生産される体制が整ったため、現在ではバングラデシュ人は高価な薬よりも、手軽に使える経口補水療法を日常的に使用している。
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