バングラデシュ ホームアローン生活2
9月17日 土曜日の事 第二弾
私は休日をとって、予てからの目的だった我が街の端に有る消防署に出掛けた。
この日は先にもう一つの目的だった我が街から少しダッカ市内寄りに有るコンピューターデパートのウインドショップを終えて、バスでその消防署の有る繁華街まで行く事にした。
車掌はとても人懐っこいおにいちゃんで、一つの空き席を見つけると
私に、座れ座れと進めてくれる。
そんなこんなでバスに乗る事30分ようやく二つ目の目的地に到着した私は
下車すると同時にその消防署に向かい、私がどうしても取りたかった場面を写真に収めた。
何をそんなに写真に取りたいのか?それには理由が有る。
何日か前に通訳の青年と一緒に事務用品の買い物をする時にバスで通りかけたこの消防署にずらりと並んでいた消防車がすべて日本メーカーのいすゞ車だったからだ。
その時カメラの電池が切れていたので写す事が出来なかったので、今日こそはと言う思いで尋ねて来た訳である。
何日か前私を感激させたいすゞの消防車は今日も署のフロントに勢ぞろいして出動を待っていた。
不思議そうに私の方をみつめる署員の視線をよそに、懸命にいすゞ車の勇壮な姿を
写真に収めた私を見て、その制服署員がこわい顔をしてこっちに来いと
手招きしている。私がおそるおそる彼の近くに行くと、英語で『あなたの国は』と聞く
私は、誤解されないようにと思いすぐさま、数少ない英語のボキャブラリーの中から『私は日本人で、日本車が珍しかったので写真を取りました』的な事をボディランゲージも交えて説明しようとしたら、彼は即座に『~~no good』と言う。私は思わず、こりゃまずいなあ~
写真をとったらだめだったのかなあ~と思っていると、彼の言葉からは、何か日本の他の車メーカーの名前が頻繁に出ていた。そして『mitubisi good toyota ベーリーgood 』などと聞こえる。落ち着いて話をしたら、彼が言いたかったのは、このいすゞの車は良く故障するからno goodと言っていたのだった。ここバングラデシュに来て日本車の品質レベルを
話されるとは思っても居なかったし、たまたまこの署員のいすゞ車の評価はあまり良く無かったが、やはり我が国の車がこうして公用車として全面的に採用されている場面を見ると
自国を遠く離れたこの地で生活している身にとっては
誇らしく自慢したいような、懐かしいようなそんな気持ちを思い起こさせてくれた。
車談義で親しくなった私達の記念として、彼と堂々と居並ぶ我がいすゞ車とをアップで
写真に収めた後、なんだか幸せな気持ちで再びバスを利用してアパートまでの帰路に
着いたのである。
㈱わんピース プロダクトマネージャー 小山
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