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バングラデシュ 犠牲祭報告2

2011年11月6日

11月6日  バングラデシュ 犠牲祭報告2  Eid-ul-Azha

この日私たちは本生産で使用するデニムの生地を探してオールドダッカの一角に有るマーケットに向かった。

待ち合わせているデニムの協力工場のオーナーを待つひと時私が行き交う人々や街角を

観察していると普段はあまり見ない物が目に入ってきた。

幅が5cmくらいはあろうかと言う竹で編んだ約3mくらいのござ風の敷物と、大きな切り株

が道路のあちこちに積み上げられている。

いったいこの馬鹿でかいござと直径50cmくらいはあろうと思われる切り株は

何なんだろう?

と言う疑問を抱いたまま、オーナーと合流してデニム生地マーケットに

向かったが結局目的の生地を探し当てる事は出来なかった。

しかたなく工場に戻る事にした訳だが

マーケットから工場につくまでの約40分

いつもの交通渋滞も無くいたってスムーズに進んでいたが、街ではいよいよ

メインイベントを明日に控えた犠牲祭の光景がこれでもかこれでもかと次々に目に入ってきた。

工場でのサンプルのチェックを終え夕方アパートへの帰路に発ったが

ここでも全く同じでホリデー一色の光景が目に付いた。

道路のいたるところではまるで牛やヤギの放牧場かと思わせるような

餌の稲穂と動物達の糞尿と不思議な竹ゴザと切り株が並んでいる。

しかもこの牛が又日本の牛とはちょっと変わっていた。

体つきや顔を牛そのものだが、なんとこの牛には背中の一つだけラクダよりも

少し小さめのこぶが有った。

すれ違いざまに触ってみたら、ラクダのこぶの様に柔らかい感覚が手に伝わってきた。

首や頭には煌びやかなアクセサリーで飾られている。

おそらくこの連休中バングラデシュ全域で、同じような光景が展開されている事だろう。

犠牲祭に向けて、ある物はその準備で大忙し、又ある物は犠牲祭の恩恵を楽しみに

気分が浮かれ、又ある物は会社の休業をエンジョイしている、又犠牲になる牛や

ヤギ達はなにやら自分におこる不吉な予感を胸にと言った周囲が

すべてEid-ul-Azha (イードウル アズハ)と言うお祭りムード一杯の様子を目にしながら

私とA君は帰路についた。

我がアパートの駐車場にもいよいよ運命の時を明日に控えたヤギ2匹と黒牛一匹

が縄に繋がれていた。

しきりにメーメー泣き叫ぶヤギの甲高い声が耳にこびり付いている。

明日のわが身の運命をさとっているのだろうか?

 


㈱わんピース  プロダクトマネージャー 小山


 

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