バングラデシュ 犠牲祭いよいよ本番の日2
11月7日 バングラデシュ いよいよ本番の日2 Eid-ul-Azha
実はこのお祭りに犠牲となる牛やヤギにも大小、肌色さまざまである。
聞くところによると裕福な人ほど大きな牛を買い求め
牛を買う余力の無い人々がヤギを飼うそうである。
当然大きな牛を買ったそのオーナーは自分の牛の自慢をしたい訳だ。
但し後述するがこの牛殺しには訳が有るらしい
その訳に拠って解体した肉は
その3分の一を家族で分け、残り三分の一は親族の貧しい人々に分け
最後の三分の一を極貧の人々に分け与える習慣になっているそうである。
晩御飯前にもう一度アパート周辺を探索したところ
メインロード沿いに有る衣服工場の前の歩道でも大小様々な牛達が同じ運命に
逢っていた。カメラを持って観察していた私を捕まえて工場オーナーは
自分の工場の肉の分配風景を写真に撮ってくれと頼まれる場面も有った。
どうやらこの工場では従業員にも分け与えているようで有った。
メインロードを更に歩いていると大量の水で道路を洗い流している姿と
解体したその肉を分け与えている光景が目に飛び込んできた。
おびただしい鮮血と糞尿と餌の稲穂が路端の水路に流れ込んでいた。
歩道の一部には血のついた剥いだばかりの皮が山積みされており
レザー業者の買い付けビジネスが始まっていた。
聞いたところ、牛一頭の皮は約2000TKでレザー業者が引き取るようだ。
この犠牲祭によるレザー業者の収穫はなんと一年間の牛の皮の約70%だと言うから
いかにこの祭りで犠牲になる牛さんが多いかを物語っている。
このメインイベントの日程は毎年月の出方に拠って変わるらしい。
今年は11月7日が始まって1Wほどの連休が予定されている。
11月7日のこの日 一部始終を住まい近辺で見届けた訳だが
動物達の断末魔の凄惨さとイスラム教信者達のお祈り時の敬虔さと
それを眺める子供達の無邪気さが入り混じった不思議な一日と成った。
朝のアパート前ではいつもと違って幾分緊張気味のチャチャ(守衛のおじさん)
が列に加わり真剣な表情でお祈りをしていたのが、とても印象的だった。
㈱わんピース プロダクトマネージャー 小山
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