バングラデシュ 交通事情
今日は9月2日 静かな朝でスタートしたバングラデシュダッカの繁華街でも
やっと日頃の賑わいを取り戻そうとしていた。
レストランを探して街を歩いている時に気づいた事だが、ここダッカでは
信号や横断歩道がほとんど無い、ダッカ空港からダッカ市内の中心部までには
いくつかの信号を見かけたが、1キロ以内には必ず一つか二つ信号の有る日本と比べると圧倒的に少ない。しかもちゃんと信号が点滅しているようには思えないくらい
光量が不足している。
道路を跨ぐ高架橋は結構あるようだが、不思議とあまり利用している人を見かけない
それではこのダッカの人々はどうやって道路に溢れかえっている車や
リキシャから身を守りながら目的の進路を確保しているかと言うと、ひっきりなしに
飛ばしてくる車やリキシャのちょっとした隙間を縫い泳ぐように道路を平気で横断しているのである。
リキシャとリキシャが向かい有ったときは、お互い声を張り上げながら
最後は迫力で優勢な方が勝ち、電動リキシャとリキシャの場合は電動リキシャの
車夫がえらそうな態度で言い負かす。リキシャと車の場合は押して知るべし
車の運転手が、『俺が通っているんだからお前らどけ!』と言わんばかりの怒声で相手を威圧し、譲らせる。
そんな風だからもちろん車と車の時は、我(が)を通したほうが勝ちである。
日本のように道路の隙間や付近の車の状況を見て譲り合うような事はまず無い。
従って道路には路面中に人が溢れている、中央分離帯は有るが、適当な間隔で
分離帯の柵が途切れいてる。人が行き来すると言う前提がそこには有る。
しかも驚いたことには、鉄道線路も人々の道路と化している事だ。電車が通らない時には実に大勢の人々が線路をたどって歩いてる。そればかりか、中には線路のど真ん中で露店を開いている人々も居た。
踏み切りでバングラデシュの列車が横切るのを見たが、列車内はもちろん連結部分や天井にも人が群がるように乗車している姿は、日本では想像を出来ない。
それでも日増しに増加している車が原因での交通渋滞は別として、比較的に
人々がスムーズに道路を往来しているのは、この国の人々が自分で自分の身を守りながら巧みに進退のタイミングを見極めると言う習慣と能力があるからだろう。
日本の面積の約4割の土地に世界第七位の1億6000万人が住む
超過密の都市なればこその生活の知恵である。
明らかに車の通行が無い交差点でさえも、まじめに交通信号を守っている日本人には到底理解出来ないだろうが、おそらくこの方法が世界一過密なこの都市での最も現実的で合理的な解決方法なのだろう。
㈱わんピース
プロダクトマネージャー 小山
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