バングラデシュ このやさしさは何処から?
9月26日
月曜日、この日は今まで仕事が忙しくてなかなか休みが取れなかったので、月曜日では有ったが休養日とする事にした。
今日はかねてから行きたかったバングラデシュ国立動物園に朝から向かった。
リキシャかCNGと言われる三輪バイクに幌をつけた乗り物で行く方法も有ったが
一度この地の乗り合いバスに乗ってみたくて、さっそく試してみる事にした。
聞くところによるとこのダッカでは2種類の公共バスが有ると言う。
乗ってから運賃を払うタイプと路肩の一定距離置きに有る発券所(と言っても
ただ机が置いてあるだけだが)で事前に購入するタイプである。
前もってチケットを買うタイプの方がバス内部も断然きれいらしい。
この日私は住まい付近のメインロードでさてどんなバスに乗って動物園まで行こうかなあ~と迷っていると一台の汚いボロボロで人が一杯のバスが近づいて来た。
私はえ~いままよ…とそのバスが少しスピードを落としたすきをめがけて飛び乗ってしまった。
バスの中はぎっしりと人々がひしめき合っていた。
実は英語、現地語のベンガル語共にキチンと話せない私としては、この日の為に
英語でバングラデシュ動物園と言う文字を書いた一枚のメモを持参していた。
初めての地で方向感覚がなかなか分かり難かったが、そのバスが私が事前に調べていたところを通り過ぎようとしていたので、あわてて隣のバングラデシュ男性にそのメモを見せて身振り手振りで教えを請うとその男性は自分の隣の男性にメモを見せて聞いてくれた。
表情からどうやら英語を理解できない様子だったので、半分諦め負けていたら、何と更にその隣の男性、又隣の男性へとメモを回し始めたではないか。
私は不安半分でいったいどうなる事やらと思っていると、その中の二人の男性が
身振りであ~しってるよと言う表情を見せて、自分について来いと私の同行を促した。
ここでも心配性の私は一瞬躊躇したが、そんな私には一向にお構いなく
彼ともう一人の男性は一端バスを降りて、近くのリキシャの運ちゃんと何か話し込んでいる
いったい何がなんだか分からなくなった私が、目をきょろきょろさせていると
やっと話終わったその男性が私に向かって、このリキシャで行けば動物園に着くよ
と言っている。しかもリキシャとの間でその間の料金まで交渉済みだった。
彼が交渉してくれたリキシャの運賃はこの地に不慣れな私でも充分に納得できる
料金25TKだった。
私のメモを見た二人の男性が、自分の目的よりも、見ず知らずの私の為にわざわざ
いったんバスを降り、しかもリキシャと交渉して動物園までのアテンドをしてくれるとは
正に親切も此処まで来ると有り難いと言う思いよりも驚きの方が先に来る。
日本人でここまでして見知らぬ外国人をもてなしてくれる親切な人がいるだろうか?
田舎のお母さんやおじさんなら居そうな気もするが、私がこの親切に遭遇した街は
バングラデシュ一番の大都会ダッカでの事なのである。
見知らぬ現地の2人の男性にはもちろんの事、最初に相談したおじさんにも
又私の一言のメモを隣となりにまわしてくれた人々のやさしさを決して忘れない
バングラデシュに入国していらい、総じてにこやかで親切な人々だと言う
好印象をもっていた私だったが
今日のこの日の出来事は生涯私の心に深く刻まれれるだろう
まさにバングラデシュ流エトランスである。
㈱わんピース プロダクトマネージャー 小山
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